宝くじと幸福
★宝くじと幸福
2億円の宝くじに当たらなければ殺されることもなかったのにと思うと痛ましいが、宝くじは世界中で約22兆4000億円も売れており、人生を狂わされた人は多い。元恋人に訴えられた人、兄弟に殺し屋を雇われた人、麻薬につぎ込み中毒死した人−−。みんな米国で起きた本当の話だ。
ところで、宝くじに当たった人と、事故で車いす生活になった人のどちらが幸せか? 驚くことに、ハーバード大のギルバート教授によれば「1年後、両者の幸福度はほとんど同じ」。宝くじの興奮は数週間しか続かない。一方、全身不随になった人は他人が想像するより幸せを感じているという。
秘密は脳の働きだ。生き残るという目標のため刺激に適応する。つまり幸運や不運はやがて日常生活となり、思ったほどには人生を左右しない。大抵の人は100の目盛りがついた物差しで自分の幸福度を測れば75と答え、何が起きてもまもなくその数値に戻るそうだ。研究が本当なら怖いものはない。波乱万丈に生きてみよう。そう思う私は能天気か? 【國枝すみれ】
※毎日新聞より引用